まともな食事を作らない母親
(おとといから登場している、私の友人は話を分かりやすくするためにBさんとして書いていきます)
Bさんは友人も多く、おつきあいも盛ん。
溝口先生の本も次々回覧しているようで、これを機会に栄養の大切さを再認識して欲しいとBさんも私も心から願っています。
Bさんの友人の中に、「母親が料理を殆どしない」、「栄養に関心がない」人が意外に多いということ。
仕事を持っている人ももちろんいるから、忙しくて思うようにならないこともあるだろうけれど、最近私が感じているのは、私達の母親達の代の食事に関する意識が少なからず影響しているのではないかと思っています。
私達の母親の代は戦争を知っている世代でもあります。
戦争中の食糧難をくぐり抜けて生き抜いて来た世代。戦争と食料の両方に苦しめられながら何とかして命を繋いできた・・・。
だから、といっては語弊があるし適切ではないけれど、命を守るのがやっとの基本条件だった時代の食に対する諸々と飽食の時代で、長寿時代の食の諸々とやっぱり違ってくるではないでしょうか?
わかりやすく言うと、お腹が満たされればそれだけでもありがたい、というのが基本となっている食生活と、よりよく健康で生活の質(QOL)も上げながらできるだけ健康で長生きしていく、という今の状態とでは根本的に違う、と言うこと・・
ともすると食べていればいい、お腹が満たされていればいい、と勘違いしている食事だと飽食になった分、偏ってそのまま過剰になる、または極端にある栄養素だけ減ってしまう・・・・。
長年の食生活の悪影響が、体の不調、心の不調となって現れてくる・・
その状態で、くっつくの??
Bさんの友人のお子さんの中に、最近骨折した人がいるそうだ。まだ20代前半。
骨折箇所は手首。ポッキリときれいに折れてしまったそうだ。
何か特別なことをしたわけでもなく、ただ手を床についただけ・・・・
えっ、その子食事ちゃんとしてる??
とっさに出てしまった。
Bさん「それがねぇ、食事まともにしていないのよ。お母さんが作らないの」
聞けば朝は抜き、食べると調子が悪くなるタイプ。
昼は会社の弁当か何か。でも量が多くて余り食べられないらしい。
夜は、不明だけれどその子のお母さんの話を聞いていると殆ど料理らしいものはしないとか・・・。
食も細く、まるで小さい子が食べるような量しか食べられないそうで、もう体が寄せ付けないようだ、とか。
つまり食べていないことで胃も腸も粘膜も貧弱で、消化酵素、胃液、胃酸などなどの分泌ができず、食べられない体になってしまっている・・・。
ねえ、その子貧血あるんじゃない?
「あるんだって。骨折したときに医師に言われたって言っていたし、夏でも手足が冷たいんだって。これって貧血から来るのよね。」
いゃあ~、立派な貧血だわ・・・ それで骨、くっつくの?
思わず出てしまった。
「えーっ、お医者さんに同じ事言われたって!! 貧血もひどいしくっつくかどうか分かりませんって」
あらぁ~・・・やっぱり。
「その子、男の子なのよ」
いゃー、男の子で貧血?? こりゃあ、くっつかないかもよ
というような話をしました。
骨はカルシウムと思っている人が大半だと思いますけれど、まずはタンパク質がないと骨の土台が作られないので、いくらカルシウムを摂っても丈夫で固い骨はできないのです。
でも医師も栄養師もこういう事、言わないですよね。骨にはカルシウムとしか言わない。謎です・・・。
建物だっていくらいいセメントがあったって、土台や骨組みがしっかりしていなければ一見出来上がったとしても、崩れやすい。それと同じ。
骨の土台はタンパク質が基になってできている。
そこにカルシウムがぺたぺたと張り付いて骨が出来上がっていく。
以前骨とタンパク質の所で書いたけれど、骨を作るにはタンパク質、カルシウム、ビタミンC、鉄、ビタミンDなども必要になってくる。(貧血があるとくっつきにくいのは骨を作るのに鉄も必要だから)
つまり総合的な栄養を十分摂っていないと骨は出来ないって事。
骨折した男性。どこまで骨がつくか・・・。
その子のお母さんも医師から「食事をさせないとくっつかないですよ」といわれたそうだけれど、それでも食生活は相変わらずのようです。
若い人の栄養状態もこの家族に限らず、結構深刻だというのは色々聞いて知っています。
是非もっと関心を持ってもらって食べて欲しい。
成人した若い方々、お母さんが料理作ってくれないなら、もうご自分で作りましょう。
今や簡単な料理の本やネットのレシピ集など手軽に情報収集出来ます。
面倒がらず、簡単なものから、一品から取り組みましょう。
男女問わず生きることは食べること、食べることは生きること。
どう生きるかはその人の食生活に大きく左右されます。