食事崩壊と心の病 大沢 博著 第三文明社
http://amzn.to/2uTR83x
低血糖症(血糖調整異常)と食生活の大切さ、 人間の精神面での安定と砂糖摂取の関係など大沢 博氏は早くから、世間に訴えてきた。
現在でも問題になっている、暴力(校内暴力・家庭内暴力)・不登校・児童虐待(幼児虐待・親虐待)無差別殺人・心の病である、統合失調症・うつ病などなど、一見これらは食生活に関係がないように見えるが、砂糖のとりすぎ、炭水化物の取りすぎによる、ビタミンB群の欠乏、インスタント食品の過剰摂取による、ビタミン類、ミネラルの欠乏などからくる栄養欠損が原因だとは多くの人が思っていない。
低血糖症(血糖調節異常)を「現代病」と位置づけ、発症の仕組みや、血糖値の調節に関わるホルモンの分泌が私たちの体と心にどのような影響をもたらすのかを詳しく説明している。
また、アルツハイマーや認知症と甘い物の摂取量が関係する、とも書かれている。これらも低血糖症からくる低血糖の発作を繰り返すことによって、症状は悪化する。
現代の日本に置いて、子どもからお年寄りまでこれらの危険にさらされているどころか、体調を崩し、病気になっているのだ。
子どもが生まれる前、母親のお腹にいる胎児期から母親のとった食事から、大量の砂糖やブドウ糖類にさらされて生まれてくる赤ちゃん。
そして本の中にもあったが、今の母親の中には、ミルクをスポーツドリンクで溶いて飲ませる人もいると言うから驚いてしまう。スポーツドリンクにも大量のブドウ糖類が入っている。小さい子どもにも低血糖症がいるというのが頷ける。
自分の心と体を守るには、正しい食生活を知り、砂糖などの摂取を極力意識して減らさなければならないと痛感する一冊である。