タンパク質不足を診る!!・・血液検査の項目から2-6

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基準値で上げている数値と文中の数値が違うのは、理想値を示しているため。

分子整合栄養医学ではこの数値を目標として食事療法・栄養療法を行っていきます。

TP(総たんぱく質)・・基準値6.5-8.0 g/dl

総タンパク質とは、血液中に含まれる様々な種類のタンパク質の総量を示します。

アルブミン(後日説明)と同様に重要なもので、その値は大体一定で、そうそう変化するものではありません。

基準値は6.5-8.0だが、7.0以下はタンパク質不足を疑う。

値が低すぎても高すぎてもタンパク質を補給しなければなりません。

8.0以上は脱水などを疑った方がよく、値は高ければいいというものではありません。

理想は7.4位。(詳しい血液検査項目で総合的に判断します)

低値で疑われる病気
–栄養不良
–肝臓病
–ネフローゼ症候群

高値
–脱水症
–慢性肝炎
–肝硬変
–悪性腫瘍
–多発性骨髄腫

TC(総コレステロール)・・基準値120-219 mg/dl

悪者にされがちですが低値は免疫力低下、血管障害、精神疾患、ホルモン合成が出来なくなる、細胞膜が弱くなる、ビタミンDの前駆体なので体内でビタミンDが作られにくくなる・・と色々な不都合が出ます。

コレステロールは小腸や肝臓で作られます。

一時期、食べ物に含まれるコレステロールが血中のコレステロールを上げる、という誤った事が言われたけれど、食べた物の約5分の1程度しかコレステロールを作るのには使われないし、それよりも遙かに多い量が小腸、肝臓で合成されています。

けれどコレステロールが作られるにはタンパク質が必要で、足りないと人間の体に必要な量は作ることはできません。
またせっかく肝臓などで合成されたコレステロールもそれを血中を通して体に運ばれる働きをするのに、タンパク質が足りないと、体の必要な箇所に運ばれないため、よりよく利用することが出来なくなる。

タンパク質の不足はコレステロールが作られないだけではなく、利用も出来ない、従って体の健康を維持するのが難しくなる、と言えます。

よく善玉コレステロール(HDL)とか悪玉コレステロール(LDL)と言われるが、どちらも必要不可欠で重要なものです。

低値160mg/dl以下 極度のタンパク質不足と言われ、免疫力低下、精神疾患も出やすくなる、癌などにも罹りやすい。

最低でも200mg/dl欲しい。理想は220-240mg/dl。世界的に見て健康で長寿の人はこの位のコレステロール値の人が多いことが調査で分かっています。

コレステロールが高いことばかりがよくないようにマスメディアでもよく言われていますが、低い場合はもっとタンパク質を食べなければならないのです。
この事をしっかり頭に入れて、食べ貯めが出来ないタンパク質を毎日摂っていきたい。

コレステロールが低い場合、栄養療法で病態を改善しようと思ってサプリメントを飲んでいてもなかなか改善しないのはこのため。

タンパク質がやっぱり鍵を握っている・・・