医療用サプリメントと市販のサプリメント
昨日のブログでも少し書いたけれど、市販のサプリメントは国の規制もない分、不明なことがたくさんある。
値段だけで選ぶのだったら、私だって市販の物を使うでしょう。
栄養療法で「医療用のサプリメント」とわざわざ書いているのは、同じサプリメントといえども全く違うものであるといっていいほど、含有量や原材料、添加物、製造方法、有効性、安全性などで明らかな差があるから。
一番の違いは原材料といってもいいくらい。
もちろん誤解のないよう書くけれど、全部が全部そうではない。
市販のものでもかなりいいものも存在するけれどその区別は残念ながら私を含め素人にはつきにくく、判別は私はほぼ不可能だと思っています。
医療用のサプリメントはすべて天然物から作っています。
そのため原材料の確保が年々難しくなっているといいます。
サプリメントは世界中で作っているし、もちろん海外でも医療用として作られるものは日本より多いはず。
いい材料は世界中で取り合いになって、高騰している・・・。
天然物は環境や天候、農薬やその他の汚染で使える量が大きく左右されてしまうのです。
直接口に入り、治療を目的にしたサプリメントだから、毒性があってはならないし、それを摂ることによって副作用が出たりしては本末転倒・・・・しかも治療効果を上げるものたでなければならない・・・。
人間の細胞レベル、つまり分子レベルから治療していこうとするものだから、非常に厳しい基準が求められています。
含有量についていえば、医療用のサプリメント1粒の含有量と市販のサプリメント1瓶と同じ、というものも存在するのです。
一見含有量が多く見えても、出来上がった含有量での表示でないことが殆どとか。
つまり原材料の含有量での表示だったりする・・
出来上がりがきっちり10mgにするためには原材料はその過程で失われる分も見越して作られなければならないのです。
つまり材料は表示より多く使わないとそのようには出来上がらないのです。
私や家族が使っている医療用サプリメントは、工場から医療機関までの移動の時・医療機関で保存している時、さらに患者の手元に届くまでに変化して成分の含有量が減ってもいいように何割か増した分を製造時に想定して充填しているといいます。
未開封時の状態から賞味期限まで含有量が表示通りであるということ。
つまり環境などの変化で減る分、表示してあるより何割か多く入っている、とのこと。
原材料が天然物でない場合、全部・または全部でないにしても例えば一部化学的に合成した物であるとすれば、大量生産が可能だし、実に安価。(反対に高価だから安心というものでもないので判別が難しい。)
もちろん医療用ではないから効果が出ないとしてもはっきりいっても文句はいえないし、そこまで求められていない・・・
全く効果がない訳でもないし・・・非常に難しい事です。
サプリメントをどう捉えるか?
という事も大きく関係してくるし・・・
一番私が恐れていることは、今回問題にされているサプリメント摂取による副作用や薬品との相性などの事から、サプリメントそのものの誤解が広まってしまうことです。
素人の間だけでなく、番組でも言っていたように医師会が対策に乗り出して、今後新しい療法として確立していって欲しい栄養療法にとって問題が起きる事が一番怖い。
もちろん副作用が出てしまうような粗悪な商品は排除されるべきだし、安心して摂取出来るものだけが流通して欲しい。
ただ、世の中の認識がまだまだで、専門家や医療機関の関係者も含め前途多難なのは確かだし、本当に胸が痛む。
(例えば、「薬で治らない物が、サプリメントやらで治るか?」という誤解など・・)
医療用サプリメントを使った栄養療法で難病といわれていた人々、一般の病院では治療が思うようにいかなかった人々がたくさんよくなっていることを思うと尚更。
サプリメントに対する、国の正しく適正な理解と制度作りなどを一日も早く望んでいます。