掲載については溝口クリニックよりご許可を頂いています。
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やっぱり人間は糖質を摂るのに適していなかった?
◆人類の歴史は約400万年前。
◆農耕が始まるまでは木の実・ナッツ・魚介類・果物・野草・小動
物・動物の肉・内臓・骨髄・昆虫が日常的な食料。
◆この頃は血糖値が上昇することはほとんどなくインスリンも基礎分泌以外は基本的に働く必要もない状態。
・木の実や魚介類・肉などは糖質が少なく血糖の上昇が少ない。
人類の歴史は約400万年で農耕を始めたのは約1万年前。
先月私は、マクロビの事で「先祖が何を食べてきたかを考える」と題しその中で「農耕が始まるまでの300万年前までずっと肉食を続けてきた類。」(こちら)と書いたけれど、『399万年前までずっと』と言うことになり、99万年も短くしてしまっていた。(後日、該当本文も訂正します。)
人類誕生後約399万年の期間糖質の食事は取って来なかった。農耕開始後、穀物摂取が始まって約10000年穀食が定着し主食となり食後血糖値が上昇して約4000年。
(ここまでの引用はすべて『脳と栄養のシンポジウム』の抄録より)
日本に於いては弥生時代以後、現代に至るまでの約2000年から3000年間しか穀類を主食としてきていないということ。
そしてこの穀物摂取をしていた人類に大きな変化と危機が始まる・・・18世紀にフランスで穀類精製技術を開発し、19世紀にアメリカで精製機械の大量生産され、穀物を精製し白いパンや加工品を作る技術が世界中に広まった・・
つまり精製された穀物を食べることで血糖値をさらに上げなければならず、膵臓に負担がかかっていった、ということ。
400万年の人類史上未だかつて経験したことのない、異常で危険な食物を食べ出した訳です。
未精製の穀類を食べていた時期は9800年。精製された食物を食べ出して約200年。たった200年しか経っていない・・・
たった200年の間、精製された穀類を食べていても、血糖値を安定させるようにまで人間の身体は順応していっていないということ。
未精製にしろ、精製にしろ穀物に含まれる糖質をこの1万年前から摂ってきていて、こうすることで人間は日常的に血糖値が急激に上がることを繰り返してきている、ということもいえます。
この事については次回以降に・・・(2009/09/14以降順次更新予定)