脳と栄養のシンポジウム-江部康二先生編3-10糖質制限食とは

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糖質制限食

江部康二先生は糖尿病の治療の為、糖質を徹底的に制限する方法を行ってかなりの効果を上げられている先生です。

著書も多く、本を読んで糖質制限食を行った糖尿病患者の血糖値は安定して、身体の状態も落ち着いているとのこと。

糖質制限食は文字通り糖質を制限する食事の事。

糖質、つまり主食である米を食べない・うどん・パンなど特に精製されたもの、多の食材も血糖値を上げにくい低GI値の物を選んで食べる。勿論砂糖や蜂蜜などは食べない。

血糖調節異常(低血糖症)の人の食事内容と同じです。

糖尿病も血糖調節異常(低血糖症)もインシュリンの調節がうまくいかないという点では、同じなので血糖値を上げやすい食材を食べないことで血糖値をなるべく変動させないようにするのです。

この食事療法は糖尿病にかなり有効だと実践と理論的にも証明されているけれど、残念ながら日本の医療界、一般の病院では知られていないし、理解されていない・・

海外の糖尿病治療にはすでに取り入られているのも多い聞くのだけれど・・・

日本の糖尿病治療はご存じの通り、カロリーコントロールのみに重きを置いているため、栄養欠損になりやすく、血糖値も思ったようにコントロール出来ない。

糖質制限食はカロリーは余りこだわらないので、動物性タンパク質も気にせずに摂れるため、栄養的にもよく通常の糖尿病治療食に比べると栄養価やバランスもいいので、糖尿に恐れられている血管障害などの予防にもなっています。

カロリーばかりに気を取られていると、実は代謝も乱れがちだし一番恐れている血管障害も起こりやすくなってしまうという皮肉な状態になっているのです。