ねぇ、そんなに飲ませて大丈夫?
買い物に行ったとき出くわした光景。
お節介なおばさんはついつい気になってしまう。ベビーカーに350ccの缶ジュースを持って乗っている2,3歳の子。すぐ横では歩きながら大きなソフトクリームをなめているその子のお兄ちゃんとおぼしき子・・
子どもって出掛けるとすぐ「喉が渇いたー」というもの。退屈だし、親は他のことに気を取られてつまらないから余計だ。
小さい子は特に気を付けないと、要求に応じてジュースを度々与えていては、そのうち血糖の調整が出来なくなってしまう・・
缶ジュース一本を飲んだら、糖分はかなり摂りすぎている、というのをしっかり頭に入れておかなければならない。
子どもは飲んでいる間は静かだし、おとなしいからついつい・・・気持ちが分からないでもないけれど、そんなに飲ませて大丈夫じゃあないですよ!!
その食事ではキレる子になる~心と脳はこんなに食べ物に影響される
追記・大切なことが抜けていました。本文P41にある砂糖の摂取量についの記述ですが『子ども達の一日の砂糖の摂取量は70g以下が望ましい』とありますが、執筆当時の状態からの数字である事、現在それだけ量をとっては危険とさえ言える状況ですので、その点をご留意下さって、読み下されば幸いです。追記2008/08/27
この本の著者は今から10年前の1998年に学校内で中学生が教師をバタフライナイフで刺殺する事件を取り上げ、そのころからいわゆるすぐ「キレる」状態の子どもが増えて来ているのを食事に問題があると指摘している。
(しかし今やキレるのはこの頃のマスコミの報道を見ていると子どもばかりではない。食事が影響していることが多いから、子どもも大人も、老いも若きも気を付けなければみんな「キレ」てしまう。)
この著者の本を読んだのは初めてだったけれど、私は以前から子どもの事件が起こるたび、時々新聞やマスコミに取り上げられていたり、実際出演されてコメントされているのを見たことがあった。
こどもたちに実際アンケートや聞き取り調査をされて分析をされているのも興味深かった。
またこのブログでもご紹介した他の本にもあるけれど、同じく飽食の時代に栄養不足だ、と何度も書かれている。「現代型栄養失調」と言い、そのの怖さ、心と脳、そして体がむしばまれていく怖さを訴えていらっしゃる。
キレるだけでなく「いじめ」も栄養欠損から来る心や脳の乱れから、感情をコントロール出来なかったり、落ち着きがない、暴れるなどを引き起こすと言う。
食事の重要性、家族で食卓を囲み話をしながら楽しく食べることの必要性、重要性も訴えていらっしゃる・・・今どれだけの家庭が家族一緒に食卓を囲んでいるだろうか?子どもが大きくなればやれ部活だ塾だ、友達と外出だと時間が合わないことも多いのではないか?
とは言っても、家族で食卓を囲むことの難しさは私はよく理解できる。我が配偶者は忙しい人で、平日は滅多に一緒に食事出来なかった。大概子どもと私だけだ。朝などはひどいときは一人ずつ食事・・・
子どもが心身に問題を抱えているとき、学校から親の接し方や言葉掛け、しつけも含めて気を付けるように言われる物だ。
我が家も子どもに不調などがあった時「家族全員で食卓を囲んで下さいよ」なんて、学校の先生に事も無げに言われて、むっとしたこともあったけれど、例え誰かが欠けたとしても、話をしながら楽しく食事をする工夫や努力は家族のそれぞれがしなければならないと私は思う。
食事を作る事への気負いや面倒さをいかに克服して、時には手抜きや、出来合いの総菜やインスタント食品にちょっとした工夫で食材を増やして食べることが大事だと書いている。調理をするヒントも盛りだくさんの本だ。
またこの本の中でも栄養欠損のみならず、砂糖のとりすぎ、インスタント食品のとりすぎ、化学物質の影響も書かれている。
食事を作るのが面倒、どの食材を使ってどんな献立にするか困る、暴れず、キレない子にするには?落ち着きのある子にするには?頭のいい子にするには?
小さいお子さんをお持ちのお父さん、お母さんは勿論成長期の小中学生以上の家庭のお父さん、お母さん是非読んで頂きたい。
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