追想・・・キレる彼女は低血糖症だった?2/2

思い起こせば・・彼女は低血糖症だった?

※誤解のないように書くが低血糖症の人が全てここに書いたような行動をするわけではありません。あくまでも一例です。

もう20年以上前になるが、私が勤めていた頃、中途採用で当時30歳代後半の女性が同じ職場に配属された。

彼女は甘い物に目がなく、休憩時間や昼食後必ずといって甘い物を食べていた。「疲れたときには、甘い物が一番よねぇ~」と言いながら、周りも驚く程食べていた。

彼女の父親も甘い物が大好きで、子ども達の誕生日やクリスマスといった時には率先して大きなケーキを買ってきたらしい。

しかし「いただきまーす」と食べ始めると、自分の分はさっさと終わってしまって、お代わりをするべくケーキを取り分けて食べていて、うかうかしていると「もうお腹一杯なのか?」と言っては、子どもの分にまで手を伸ばして食べてしまうほどだったので、ゆっくり食べられず「お父さんとらないでー」と泣きながら食べていた、と言う。彼女の父親は話を聞いた当時、重度の糖尿病だったそうだ。

この彼女仕事に慣れてくると困ったことが次々出てきた。

よく頭痛で具合が悪くなった。気分が悪いとぐったりしていた。

疲れが取れないとよく言い、肩が凝る、としょっちゅう腕を回していた。

何かの拍子に体などが触れると「触らないでよ」と過剰に反応した。

会議が始まると議論に夢中になり、激高したり大声で人をやりこめたり・・目つきまで変わってしまい、何かに取り憑かれている様な顔つきになった。

彼女と違った意見を言うと、会議の後に呼び止められてあれこれ強い口調で言われた。

だんだん同僚も上司も彼女の扱いに困ってきたが、反撃の ?勢いが強く誰も当たらず触らずになってしまった。

仕事上不都合が起きると、「誰かがわざと私をおとしめるためにやったに違いない」と疑うようにもなった。

私の先輩は、彼女の事を考えるだけで、子どもの時に治まっていたぜんそくが出るようになってしまった。休みの日はいいが出社すると具合が悪くなってしまうほどだった。

私自身もやりこめられたり、意地悪(としか思えない)をされたこともよくあった。彼女と話すときは動悸を感じるようにまでなっていった。

彼女が来てから1年後、私は仕事を辞めたが、何年か経った頃彼女が解雇された事を知った。

何かの会合で人が多くいたところで、同僚に暴力をふるったことでの解雇だった。私の退職後もトラブルは絶えなかったようで、この暴力が決定的になった。

当時の同僚や先輩とこれらの事はきっと家庭でのしつけとか教育、強いては家庭環境に何か問題があるのだろう、とよく話していた物だ。

彼女が配属されてから分かったことだが、以前勤めていた仕事場でもトラブルが多く、辞めたのだか退職に追い込まれたかだったと言う。

こう書いてみると低血糖症=血糖調節異常の症状とぴったり当てはまる事が多いと気づく。

昨日、ふっと彼女の事を思い出した。

色々考えると彼女はきっと低血糖症であったに違いない・・・・

何年かして、彼女が亡くなったことを知った。乳ガンだった。合掌

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てすとてすと

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