参考著書 マイケル・レッサー著
「栄養・ビタミン療法」
栄養による精神的健康の改善 より
ビタミンB12(コバラミン)と葉酸・不足で起こる症状
B12も葉酸も欠乏は、貧血を招くと共に、赤血球が大きくなる「巨赤芽球」になり、健康な赤血球が作り出せない、と言う。
また、B12はたんぱく質、脂質、炭水化物(糖質)、核酸の代謝に関わる重要な働きがあり、B12の長期の欠乏は、無感覚、ひりひりする痛み、よろよろする歩き振り、疲労、反射の喪失などを伴った神経学的退化を引き起こす。
こうなってしまう3~5年前から、無感動、気分的な動揺、記憶力減退、注意集中力低下、学習障害、幻聴、混迷、極度の精神不安がある。
葉酸欠乏も同様に、貧血が現れるずっと前から欠乏は始まっていて、無感動、引きこもり、興奮、知的過程の遅れなどの精神症状が出る。
葉酸とB12は生化学的にからみ合っており、葉酸欠乏も貧血を起こす。
葉酸不足は女性ホルモンのエストロゲンの増加で低くなってしまうので、避妊用のピルの使用、妊娠中はサプリメントなどでも補う必要があると言われている。
さらにB12と葉酸欠乏共に特に高齢者の精神症状悪化や呼吸不全、身の回りのことが出来なくなる、高齢期になってから現れる統合失調症などがあると言う。
これらの欠乏解決にいい食物は、B12は肉などの赤身の物を食べること、葉酸不足は緑黄色野菜をしっかり摂ることである程度、改善出来るし、予防も出来る。
やっぱり食事が大切。どれも摂らずにはいられないような人間の体の仕組みがあるというのを思い知らされる。