ブログ『精神科医の犯罪を問う』から
いつも精神学会や製薬会社など多方面に渡り現在の日本における精神医療の問題点について詳しいルポを書いて下さっている「kebichan55」さんのブログ『精神科医の犯罪を問う』から一部引用。(kebichan55さまには掲載の許可を頂いています。感謝。)
日本におけるうつ病キャンペーンは、精神医療史上最も成功した分野の一つでしょう。世界的戦略を担う精神科医(世界精神医学会元会長)の助言を受けた日本の中心的な精神科医が、多国籍製薬企業と手を組んで展開したのがこのキャンペーンでした。
ワンフレーズに弱い日本人は、うつは心の風邪などと見事に騙され、薬漬けにされました。
うつ病治療薬の市場は7倍になり、多くの人々が大量の薬を長期間に渡って服用するようになりました。薬を飲めば必ず治ると約束されたはずでしたが、結果を見ればそれが嘘だったとすぐにわかるでしょう。
最近になって当事者や市民が声を上げるようになり、うつ病の診断や治療、キャンペーンそのものの虚構が暴かれるようになりました。マスコミもずさんで危険なうつ病治療の実態に迫るようになりました。結果として、精神医療現場には衝撃と動揺が広がっています。精神医学会はごまかしのPRを使って事態の収拾に乗り出しています。
うつ病をメインとする気分障害市場は巨大で魅力的な市場ですので、精神医療産業はこのまま引き下がるわけにはいかないようです。そこで、彼らは禁断の最終兵器を使ってきました。
それは、中高生を対象としたうつ病に関する授業プログラムの提供という手段です。7月9日から無料で教材キット(CD-Rなど)の提供を開始したということですが、一体誰がこのような授業プログラムを開発したのでしょうか。
http://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_17.cfm
ここを見ればわかりますが、制作は日本イーライリリー株式会社で、協力団体は特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構コンボ、国立精神・神経センターとなっています。
もうこれだけでどんな内容なのか想像がつきます。
・うつ病は誰にでもなり得る病気
・大切なのは自分や周囲が病気に気付き、早く専門家に診てもらうこと
・鍵となる治療法は薬物治療
こういったメッセージをマイルドな手法で浸透させていくことで
しょう。最終的には早期受診を促進させることが目的です。
注・太字強調はブログ筆者によるもの
これを読んで暗い気持ちになったのは私だけではないでしょう。
精神疾患の人々を早期に発見して治療するためという大義名分の元、あれも効かない、これも効かないと多種多剤の薬を投与して、「一生治りません」「寝たきりも覚悟して下さい」「治るのには時間がかかります」と無力で有害・人生をむちゃくちゃにする治療を更に若年層にまで拡げようとしている・・・
当事者達はそんな気はないでしょうけれど。「早期発見こそが治癒への道」と信じて治療していくのだろうか・・・
私も精神科医に問いたい。
先生の患者さんで社会復帰した方は何人いらっしゃいますか?
仕事に就いた人は? 税金を払えるようになった人は?
登校を再開し学校に通えるようになった子どもは何人いますか?
卒業した人は? 進学した人は?
病気を克服して結婚した人は? 子どもを授かった人は?
勿論私の子どもが回復に向かった「栄養療法」だけを信じているわけでもないし、治療のすべて、治癒のすべてとも言わないけれど。
けれど一般の心療内科・精神科に通って治って通常の生活に戻れた人の数より、栄養療法をやり、心療内科で処方された薬を減薬しながら治療した人の方が遙かに多いのは事実。
治療法を選ぶのは個人の自由だけれど、「うつは心の風邪」だからと いう安易な気持ちで心療内科を訪れるのには危険が伴うと、身近な方々・身内の経験から言わせて頂きます。