タンパク質をしっかり摂ることで改善するIgE抗体値
アレルギーを治すには一見矛盾しているかのように見えるけれど、やっぱりタンパク質が欠かせません。
腸壁を作ったり免疫を上げたりするのに大切なアミノ酸である「グルタミン」も食物からとらなければなりません。
(グルタミン酸ではないので間違わないように)
すでにアレルギーが出てしまっている人、特に小さい子どもなどはアレルギーが出ないタンパク質を食物から摂りながら、アレルギーに耐えられるだけの体作りをする必要があると私は考えています。
あれもダメ、これもダメとなってしまうと、なかなかタンパク質が摂れません。
しかも低血糖症にも荒れた肌の再生にも体は勝手に?タンパク質を使ってしまうから、本来はたくさんタンパク質がないと追いつかないのですが腸の粘膜が荒れていることが大半なので食べ方がとても難しいです。
またLGSがあると今まで大丈夫だった食物にも反応が出るようになってしまい、その結果アレルギーが思わぬ所へ出てしまい、全身状態や精神面にも影響を及ぼすからやっかいなのです。
ここにあるクライアントさんの症例を載せます。
この方は当時高校生の時からLGSがあり、IgEはピークの時で実に22000ありました。
防衛軍の兵士で言うと22000人が待機していて、それに対応するアレルゲンが入ってきたらその数だけ反応が出やすくなってしまう訳で、この方の場合は皮膚に出ていました。(人によって出るところが違います。花粉症で出る方、じんましんなどで出る方、と色々)
LGSがよくなったり栄養が足りてくることでIgEが下がることは、分子整合栄養医学では当然の事として扱われるので、IgEがかなり高くてもそれほど心配しなくても大丈夫ですが、根気よく続けていかなければいけなかったりしてもどかしく感じてしまう事もあると思います。
この場合もLGSが治らなければ、IgE値はなかなか下がっていきません。アレルギーの大元は腸からくるものだからです。
LGSの状態と低血糖症の悪化は関係があることがあり、LGSの悪化と共に低血糖症も悪化し始めた感じです。
LGSの反応が今年の6月の検査で陰性になってから、IgE値も下がってきています。
それと共に結果的にアレルギー症状(特に皮膚)も随分落ち着いてきています。
以下、IgE値の変化を記します。
単位 IU/ml
15歳・11000 栄養療法開始
16歳・6300 開始後約3カ月 → 5600 開始後約5カ月
17歳・残念ながらデーターなし 低血糖症が判明
専門医の治療を受け始める
18歳・11730 LGS発覚後カンジダ菌陽性(+1 )
・22229 発覚後約半年過ぎ カンジダ菌陽性(+2)
19歳・12101 発覚後1年過ぎ カンジダ菌陽性(+1)
・6081 発覚後1年半 発覚後初めて陰性
・3885 陰性後約5カ月
アレルギー体質かどうかの目安のIgE抗体値は1000以下なので、下がって来たとはいえ、まだ4000近くあります。
アレルギーを以前から起こしていた食材の反応も、それぞれぐっと減ってきています。
※アレルギーが出た食材は一時的にやめることで腸の粘膜が改善してまた食べられるようになる事が多いです。
さらにIgEを減らすには、やはりタンパク質摂取と、その人にとってアレルギーを起こしやすい食材を大量に摂らないこと、頻繁に摂らないこと(毎日摂らない)、体調の悪いときは避けるなどのちょっとした工夫でもっと下げられると思います。
この方は食材の他に高いアレルギーが出ていたのは、ダニ類、カビ類、花粉類
もあるので、なるべく接しない努力をしつつ、防御がしっかりできるように
栄養を摂って体に入ってきても排除できる体を作っていきたいですね。
特に大人のアレルギーは食材より非食材のアレルギーの方が出やすいといいますが腸の粘膜を整えてお腹にいい菌を育てる事が大事になってきます。