うどんよりそばの方が血糖値を上げない、と言うのは場合による??
血糖調節異常(血糖調節障害)の人にとって避けなければならない炭水化物(糖質)はまだあるのはご存じの通り。
麺類でよく言われるのは、うどんやラーメンを食べるのだったらまだそばの方がいい、というもの。
麺好きにはそばだけでも食べられるのなら・・という人もいるかも知れない
ただしこれはあくまでも場合によるのを忘れてはならないです。
そばにも色々あってそば粉が多い方がより血糖値を上げにくいのはわかると思います。
そば粉だけではなかなかそばを作るのは難しいから、必ず「つなぎ」というものが入っているのはご存じの通り。
大概小麦粉の割合が多いです。
小麦粉は当然精製されたものを使ってあるから、小麦粉の含有量が多ければ多いほど、極端にいうとそば粉の入ったうどんみたいになってしまうことも。
そばだから血糖値を上げにくい、というのもあまり信頼しない方がいいかも。
一方うどん。
精製された小麦粉だから血糖値を上げやすいから、まず食べないように指導されます。
けれどうどんにも色々ある。柔らかく喉越しがいいうどん。コシがあってしっかり噛まないとならないうどん。
先日、ご飯の炊き方で血糖値の上がり方が違うと書いたけれど、これは麺全般にもいえます。
柔らかい麺はうどんであろうとそばであろうと血糖値を上げやすいのです。
つまり、柔らかい小麦粉が多く含まれるそばは固い噛み応えのある、コシのあるうどんより血糖値を上げやすい・・
また、パスタなどはたまに卵を練り込んであるものがあり、これが意外に血糖値を上げないことがあります。
卵を入れる事によってタンパク質が強力粉だけのパスタより血糖値を上げにくくはするのは確かなようです。
そば粉の割合が多いそば<コシのあるうどん<小麦粉含量が多いそば<やわらかいうどん
といった具合。
つまり固い噛み応えのあるうどんの方が、柔らかいうどんよりは血糖値を上げにくい。
麺を選ぶときは注意して、ゆでるときは柔らかくならないように・・・
けれど私は炭水化物(糖質)である麺類を「食べてもいいよ」と書いているのではないので、誤解のないように・・
我が家でもどうしても食べたいときはしっかりした麺を選び、タンパク質である肉や卵などを麺が見えない位乗せて、具から食べるようにしています。つまり麺より具の方が多い訳。
そしてご飯と同様。そば粉の多い麺だろうと、コシのあるうどんだろうと柔らかくゆでては何もならないのです。
要は口の中に入って噛むことによって糖質が口の中に広がり口の中の粘膜からすでに吸収が開始されてしまうから血糖値が上がるのが早い・・
柔らかい炭水化物(糖質)はそれだけで血糖値を上げやすい事を忘れてはイケマセン。
同様にふわふわのパン、なんていうのも同じ白い噛み応えのあるパンに比べると断然血糖値を上げやすいです。
よく噛んで食べることをしなければ飲み込めない炭水化物は、柔らかい炭水化物よりはずっと血糖値を上げにくい。
そばだから大丈夫、そばだから、玄米だから、全粒粉だからと安心していても、柔らかいあまり噛まずに飲み込めるものは注意が必要です。
追記:最近は小麦のグルテンが腸内粘膜のタイトジャンクション(腸の細胞と細胞の隙間)を緩ませて隙間から有害な物質や未消化の物質を入りやすくしてしまう作用があることがわかりました。
そういう意味からも小麦の摂取は慎重にする必要が出てきました。
グルテンフリーという言葉も一般的になってきたのはこんな作用があるためです。 2020年7月記