人間は草食動物ではない根拠 4-4 肉食に適さない顎?

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肉食に適さない顎?

「人間が肉食ではなく草食であるというのは、顎を見ても分かる」というのをネット上で見たことがあります。

肉食なら顎もしっかりしていなければ食べられないというのです。

所がヒトは道具を使うこと、火を使うことで(何百万年と時間はかかったが)それを補ってきたのではないかと思います。

道具を使う→食べにくい肉を細かく分けて食べやすくする

火を使う→肉などのタンパク質に火を通し、調理することでさらに食べやすくする

確かに肉食の動物としては『下あごの発達が例外的に悪い』。

肉食といっても、日本の古代の生活を見ても分かるように、獣の肉ばかりを食べていたわけではないらしく、小魚や貝類を川や海から採取して今より豊富な量を食べていたらしい。

日本のあちこちにも「貝塚」が残っているのはその証拠を裏付けますね。

さらに木の実や豆類などを食べ、そのうち農耕をはじめて定住し、比較的安定した食料を手に入れ、生活の安定した中で子孫を増やして行くこととなった訳です。

肉食ばかりをしていたときと違い色々な穀物や野菜類を食べることによって、寿命もわずかだけれど延びたらしいです。

動物の寿命は基本的に生殖が可能な年齢に一致している。ヒトの生殖寿命は、女性の閉経、つまり排卵の停止期間で最も端的に表現される。閉経年齢はこの200年で、たかだか数年程度しか延長していないことがわかっている。

したがってヒトもヒトの歴史の殆どの期間、寿命は最高でも40歳程度だったはずである。

さらに50年の間、医学の急激な進歩で、『生理的な寿命に相当する生殖寿命から30年も超える新たな寿命の維持には、食生活についても従来にはなかったような配慮が必要であることは容易に推定できる。』のには納得してしまいます。

狩猟・採取生活から農耕生活に移った時点、つまり千年のオーダーで遮れば、ヒトはおそらく植物食に大い傾いたかと思われる。この時点で問題になったのは、必須アミノ酸の適切な摂取をいかにに確保するかであったと思われる。

引用はすべて『アミノ酸セミナー』より

そして農耕生活をすすめ、食生活はどんどん進化し変化していきました。

ですが現代社会においてこの50~60年の短期間の間に急激に食生活の内容が変わってしまいました。

ご存じ糖質(炭水化物)が増え、砂糖の消費も人類史上ない程の摂取量を記録し続けています。

エネルギーを得るために炭水化物(糖質)の多食をした分、炭水化物では足りないアミノ酸をいかに食べていくかが課題となっているはずで、やはりヒト本来の肉食という事を忘れずバランスのよい食生活をしていくことが重要だと言うのは納得をするのではないでしょうか。

人類の400万年の歴史の中で炭水化物(糖質)、そして多量の砂糖を摂るように体の仕組みは出来ていない。

つまり大量のそれらを処理できない体だからこそ、心身共に不調が出やすく、いかにエネルギー過剰による肥満と戦いながら、体に必要なアミノ酸をどのような形で摂っていくかが課題となるのだろう。

こらのことからヒトは食生活を変え続けていても肉食だというのを忘れてはいけないのです。

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てすとてすと

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